最近ブロガー界隈がビットコインで盛り上がっていますね。
ネット上でこれだけ盛り上がっているので、さぞ世間に広まっているんだろうと思って知り合い十人ほどにビットコインについて話を振ってみると、
- 仮想通貨を購入していたのはなんと0人
- 半分の人は気にはなっているけど特にアクションはしていない
- もう半分はなんか怖いから絶対手を出さない
というような反応でした。
ネット上で感じるほどはビットコインは実世界で市民権を得ていないっぽいですね。
さて、知り合いとビットコインについて話しているときに
「ビットコインって結局なんなん?どういう仕組みで動いてるん??」
というような質問をされたのですが、どうも私もよく理解しておらず説明ができなかったのでちょっと勉強がてらビットコインの本を読んでみることにしました。
梅田の紀伊国屋に行くとビットコイン関連の本がたくさん平積みされていましたが、その中で簡単そうなのとちょっと難しそうな2冊ということで
- 「いまさら聞けないビットコインとブロックチェーン」
- 「After Bitcoin アフタービットコイン 仮想通貨とブロックチェーンの次なる覇者」
の2冊をチョイスしました。
今回は、この2冊のレビューをしていきます!
それぞれざっくりどんな本なのか?
この2冊がざっくりどんな本かというと、まず「いまさら聞けないビットコインとブロックチェーン」のほうは非常に読みやすくで、1~2時間くらいでさっくり読み終えることができます。ビットコインとブロックチェーンについてなんとな~く分かったつもりになりたいのであれば、入門書としては良さそうです。
一方の「アフタービットコイン」は非常に重たいです。
小難しいことがいろいろと書いてあるので一読しただけでは全部理解するのは難しいのですが、頑張ってこの本を読み解けばビットコインやブロックチェーンの知識は深まるでしょう。
また、「アフター」ビットコインというだけあって、ブロックチェーンを使ったビットコイン以外の応用先についての紹介に紙面が多く割かれています。
いまさら聞けないビットコインとブロックチェーン
次に、それぞれの本についてもう少し詳しく紹介していきます。
まず簡単なほうの「いまさら聞けないビットコインとブロックチェーン」ですが、こちらは軽い読み物として一瞬で読み終えることができます。
章立ては
- ビットコインって何なの?
- ビットコインの仕組みはどうなっているの?
- ビットコインの安全性や法整備はどうなっているの?
- 仮想通貨とブロックチェーンはどこまで広がるの?
- フィンテックが実現する未来とは?
となっており、一応ビットコイン・仮想通貨・ブロックチェーン・フィンテックなどビットコイン周りのキーワードは網羅されているように見えます。ただ、非常に浅くしか解説されていませんので、この本を読むだけでは詳しいところはわかりません。
また、著者の大塚雄介氏は仮想通貨取引所であるコインチェック株式会社の創業者兼COOの方ですので、ビットコインについてはポジティブなことばかり書かれているような印象を受けます。
この本の内容を鵜呑みにして「ビットコインには明るい未来が待っているんだ」と盲信するのはやばそうですが、サクッとビットコインについて勉強して分かった気になりたいという人にはぴったりな本だと思います。
After Bitcoin アフタービットコイン
お次は「アフタービットコイン」です。
この本の著者の中島真志氏というのは、過去に日銀にも勤めていたことがある金融学者で、1冊目に紹介した本とはかなり異なる視点から書かれています。
ポジションとしては、ビットコインの未来については懐疑的だがブロックチェーンについてはその将来性を高く評価しています。(本の表紙には煽り気味にビットコインは「終わった」とまで書いてあります)
内容については、前半はデータに基づいたビットコイン批判を展開しています。
たとえば、
- 上位1%の保有者が全体の9割のビットコインを保有しており、保有者が集中しすぎている
- ビットコインは運営をめぐる争いにより分裂騒ぎが続いている
というようなことがビットコインの懸念点として挙げられています。
後半はブロックチェーンについての説明や、ブロックチェーンの応用例がいろいろと書いてあり、本を読むとブロックチェーンの未来はかなり明るいんじゃないかという気になってきます。
初学者の私から見た感じだと、それなりに技術的にも丁寧に解説してあってこの本一冊ちゃんと理解すれば仮想通貨とブロックチェーンについては結構知識が深まるんじゃないかなーという印象を受けました。
ただ、結構内容が重いので、私は一読するのに3週間くらいかかりました…
まとめ
以上、ビットコイン関連の本を2冊紹介しました。
とりあえずビットコインについて表面的に分かった気になりたい、という人は
「いまさら聞けないビットコインとブロックチェーン」という本がサクッと読めておすすめです。
しっかり理解したい人は「アフタービットコイン」にチャレンジしてみましょう。
ただ、注意点としてはいずれの本も結構バイアスかかってる気がするので、書いてあることは鵜呑みに疑いながら読んでいきましょう。