みなさん、VERSANTという試験をご存知でしょうか。
VERSANTというのは、インターネットで手軽に受けられる英語のスピーキングの試験で、ホームページによると国内外の大手企業や、米国国防総省などの政府機関でも採用されているようです。
結果は80点満点で、CEFRのレベルも表示してくれます。
私はちょうど自分のスピーキング力を測ってみたいと思っていたので、試しにVERSANTを受験してみました。
VERSANTってどんなテスト?問題内容も紹介
特徴
- 最近普及しつつある英語スピーキングのテスト
- インターネットもしくは電話があればどこでもいつでも受けられる
- 試験時間が短い(約17分間)
- コンピュータ採点なので結果がその場でわかる
テスト内容
テストは全部で6パートあります。
- テスト用紙に記載された文章を音読する
- 音声で流された文章をリピートする
- 簡単な質問に対して、単語で回答する
- 3つの単語群が流れるので、それを正しい順番に並び替えて音読する
- 短い物語を聞いて、30秒間で要約する
- 簡単な質問に対して、40秒間で自分の意見を自由に回答する
Versant のホームページからサンプル問題を聞くことができるので、受けようと思う人はまずサンプル問題を確認してみてください。
試験会場に行って受験する必要はなく、インターネットが電話があれば24時間いつでもどこでも受験できます。
試験時間は合計で17分ほどかかります。
各セクションについて私が受けたときの内容を簡単に紹介しますので、これから受ける人はこちらも参考にしてください。
セクションA
セクションAではテスト用紙に記載された文章を音読します。
例文はホームページのサンプル問題をみていただければなんとなくわかりますが、例えば
Traffic is a huge problem in Southern California.
というような簡単な英文が全部で12文問題用紙に書いてあります。
「何番の文を読みなさい」というような指示がありますので、指示された番号の文章を読んでいきます。
問題文は事前にメールで送られてきているので、テスト前に練習しておけば問題なくクリアできるはずです。
セクションB
セクションBでは音声で流された文章をリピートします。セクションAと違い事前に練習はできませんが、そんなに難しい英文は出てこないので言われたとおりリピートしていきましょう。
例えば
"John has been waiting for you."
くらいの長さの文章が読まれます。こちらも焦らなければなんとかなります。
セクションC
セクションCは簡単な質問に対して、単語で回答します。
例えば
Is fish considered seafood, or literature.(魚はシーフードですか、文学ですか)
みたいな結構変な質問をされますので、それに対して単語で
"seafood"
とだけ答えます。
文章で答えることは求められていませんので、単語だけでサクッと答えましょう。
よく意味のわからない問題もあったりするので、そういう場合は諦めて適当に答えておきましょう。切り替えが重要です。
セクションD
セクションDでは、3つの単語群を正しい順番に並び替えて音読します。
例えば
"get", "don't", "up"
と単語3つの場合もありますし、
"that he would come", "as quickly as possible" ,he told us"
のように少し長めの場合もあります。
セクションE
セクションEでは短い物語を聞いて、30秒で要約します。
だいたいどの文章も非常にやさしい単語でわかりやすい文章なので、内容理解に関してはあまり身構えずとも大丈夫なんじゃないかと思います。
ただし、回答時間が30秒しかありませんので、もたもたしていると回答しきれません。
文法ミスの内容丁寧に喋ろうとか思うとほぼ回答できずに終わってしまう可能性があるので、多少文法間違えてもいいので止まらず喋り続けることをお勧めします。
私が受けたときはだいたい次のような内容の文章でした。
例1
デリーはアラームが鳴った時まだ寝ていた。彼は仕事に行く時間だと気づいた。彼は服を素早く着て歯を磨いた。外に出てバスを待ち、バスに乗って会社に向かった。
オフィスに着くとそこには誰もおらず、その日は祝日で働く必要がなかったことに気づいた。
例2
デイビッドはメキシコからアメリカを訪れた。彼はメキシコにいる友だちに電話をかけたかったので、公衆電話で友だちの番号をダイヤルしたがつながらなかった。何度もかけ直したがつながず、オペレーターは番号が間違っているに違いないと言った。
そこでデイビッドは家に帰ってメールを送った。
例3
母親は息子に泳ぎ方を覚えてほしかったので、水泳教室を探して息子と一緒に最初のクラスに行った。
息子は始め水をとても怖がったが、先生はとても辛抱強く、息子が準備ができるまで水の外で練習を続けさせた。
1年後に彼は良いスイマーになった。
セクションF
セクションFは、簡単な質問に対して40秒間で自分の意見を自由に回答する、という内容です。
私が受けたときの内容は
1回目
- 子供は自分の食べるものを自分で決めるべきだと思いますか、それとも親が決めるべきだと思いますか。
- あなたは広告に影響を受けますか。製品を買う時になにを参考にしますか。
2回目
- 映画を見るなら映画館でみるのが好きですか、それとも家のテレビで見たいですか。
- 国際学会で自分の国の代表として選ばれたら、どんなトピックを議論したいですか
でした。
問題文が2回繰り返された後すぐ回答なのであまり考える時間はありませんが、回答時間は40秒だけなので、そんな深い回答はできません。
サクッと適当な理由をでっち上げて回答しましょう。
Versantの申込方法・値段
オンラインでの申込み
個人ではVERSANTのページからは直接申し込めないので、代理店の株式会社ディスコから申し込みます。
株式会社ディスコ|英語 スピーキングテスト|Versant 英語コミュニケーション力測定テスト
株式会社ディスコのホームページに行くと下のような画面になりますので、右側に赤く囲んである「個人の方の受験」というボタンをクリックすれば申し込み画面になります。
あとは画面の支持にしたがって、支払い方法(クレジットカードかコンビニ払い)を選んだり、名前や住所を入力していきます。
必要事項を記入して申し込むと、一週間以内に受験番号と受験方法が記載されたメールが届きます。(私は申し込んだ19時間後に届きました。)
受験番号が届いたら、あとは有効期限内にインターネットか電話を使って受けるだけです。
有効期限は1年程ありますので、受験番号が届いたからといって焦って受ける必要は全くありません。
値段
値段は日本の代理店を通して購入すると、税込み5,400円です。
TOEICとだいたい同じくらいの値段なので、TOEICに飽きてきたらTOEICの代わりに受けてみるのも良いかもしれませんね(内容は全然違いますが)。
ちなみに、アメリカのホームページ(https://www.versanttest.com/)では39.95ドルとなっていたので、直接こちらから買った方が少し安く受験できるかもしれません。
※ただし、国を選択するリストに日本がなかったので、ちゃんと受験できるのかどうかよくわかりません。試してみる方は自己責任でお願いします。
Versant受験当日の流れ
VersantはTOEICとは異なり自宅で受けられますし、受験の日程もとくに決まっていないので自分の受けたいと思った時に試験を開始できます。
受験番号と一緒に受験方法が書かれたpdfファイルが送られてきますので、それをよんで流れを把握しましょう。
また、受験方法が書かれたpdfファイルにはパートAで音読するセンテンスが載っていますので、試験を始める前に練習しておくことをお勧めします。
受験方法は
- 電話で受験
- 専用ソフトウェアをインストールして受験
- ウェブブラウザで受験
の3つから選べますので、自分の好きな方法を選んでください。
pdfファイルをよく読んで、電話かパソコンかを決めたらあとは指示にしたがって答えていくだけです。
Versantの結果
採点はコンピュータによる自動採点ですので、受験後10分程度すればすぐに結果が確認できます。
VERSANTのホームページのテスト結果を見るというところに自分の受験番号を入れれば結果を入手できます。
結果は
- 文章構成
- 語彙
- 流暢さ
- 発音
の4項目と、総合点が表示され、最低が20点、最高が80点となっています。
59点以上(CEFRのB2レベル相当)あれば仕事でも大きなストレスなく英語が使えるようです。
ちなみに私の初回受験の結果はこんな感じでした↓
51点…流暢さと発音が低すぎてちょっと泣きそうです。
点数の他に、各項目について現在のレベルでできることや、英語力を上げるにはどういう勉強をすればよいかもスコアレポートに書いてあります。
例えば70点あった語彙についての現在の能力は
「日常会話で使われる単語を流暢かつ自然な口語体の中で幅広く理解し、用いることができます。」
となっていましたが、37点しかなかった発音については
「多くの子音及び母音の発音が不正確で、母語の影響が強く残っています。強勢の位置がしばしば不明確で、音節が余分に加わったり、逆に抜けたりすることがあります。聞き手はかなりの部分を理解することができません。」
と書かれていました。
私が英語を喋ってもあまり理解できないっぽいですね!
Versantの対策:オンライン英会話が効果的
私の結果は流暢さが低すぎてちょっと極端ですが、日本で真面目に英語教育を受けてきた方は私と同じように
文章構成と語彙は比較的取れるが、発音と流暢さに難あり
という方が多いと思います。
ですので、Versantと高得点を取るためには
- 発音を改善する
- 途切れずに喋り続けられるようにする
の2つが重要になってきます。
この2つを達成するには、「とにかく毎日英語を喋るようにする」のが一番の近道です。
試験で高得点を取るには特別な試験対策をしたほうが良いと思う人もいるかと思いますが、Versantで発音と流暢さを伸ばすには別にVersant用に勉強する必要はなく、ただひたすら英語を喋る機会を増やせば高得点を狙えるはずです。
私は毎日英語を喋る機会をできるだけ増やすため、試しにオンライン英会話を毎日やり続けることにしました。
5ヶ月間毎日50分やり続けてみたところ、
流暢さ:41点→56点
発音:37点→51点
と大幅な点数アップに成功しました。
Versant用の勉強というのはオンライン英会話で喋り続ける以外は一切しなかったので、やはり流暢さと発音は毎日できるだけたくさん英語を喋るというのが効果的だったようです。
まとめ
値段はそれなりにしますが、かなり手軽に受けられて結果もすぐ出るので、自分のスピーキング力を知りたい方にはおすすめの試験です。
日本でも取り入れている企業がそれなりにあるようなので、今後もっと普及してくるかもしれませんね。